ティピカって何？（perfect daily grind）

ティピカは世界で最も象徴的なコーヒー品種の一つです。 アラビカコーヒーの発祥の地であるエチオピアにまで遡ることができ、今日のコーヒーを理解する上で欠かせない品種です。
害虫や病気に弱いため、あまり人気がありませんが、高品質のコーヒーが飲めることや、価格が高くなることは考慮に入れておきたいところです。

ティピカの歴史、特徴、栽培する品種として選ぶ際の注意点などをご紹介します。

《ティピカとは？》

ティピカはアラビカコーヒーの中でも重要な品種です。 ジャマイカのブルーマウンテンから中央アメリカのアラビゴまで、世界中でティピカの品種を見つけることができます。 第二に、ムンド・ノーボやパカマラなど、現在人気のある品種の親となっています。

多くの名前で知られていますが、その中でも最も有名なのはジャマイカ・ブルーマウンテンです。 他には以下のようなものがあります。 クリオロ（クレオール語）、インディオ（インド語）、アラビゴ（アラビカ種）、プルーム・ヒダルゴ、スマトラなど。

ティピカはその背の高さで識別でき、高さは約5メートルである。 幹は細く、高さがあるために枝は細く、間隔が離れています。 また、ブロンズ色の先端を持つ大きな葉と、細長い形をしたサクランボからも識別できます。

カップの特徴は優雅さ、花と果実、そして複雑な風味で、うまく管理すれば、非常に高いカップクオリティーになる可能性を秘めています。
高品質のコーヒーであるにもかかわらず、病害虫の影響を受けやすく、収量が少ないことでも知られています。


《ティピカの歴史》

ティピカの歴史は長い故、世界の主要なコーヒー生産地のすべてで見られます。

ティピカの歴史は、他のアラビカコーヒーと同様にエチオピア南西部にまで遡ることができ、アラビカ種は15世紀から16世紀にかけてイエメンに渡り、1700年にはインドに渡りました。インドのマラバル海岸やインドネシアのジャワ島に運ばれた種子がティピカ種として知られるようになりました。

ブルボン種はイエメンまでティピカと似たような道をたどっていましたが、さらに東に運ばれる代わりに、マダガスカル沖のブルボン島（現在のラ・レユニオン）に種子が持ち込まれました。
ブルボンは、ティピカのように、コーヒーの品種の家系に不可欠なものです。 それはまだ世界的に栽培されており、ムンド・ノボ（タイピカとブルボンの自然交配）とカトゥーラ(ブルボンの自然な突然変異)などの人気のあるコーヒー品種の親です。

1706年、ジャワ島からオランダのアムステルダムの植物園に単一のティピカの苗が送られました。 その後、この苗はフランスと共有されました。
1722年、フランスとオランダはティピカを南アメリカの植民地、オランダ領ギアナ（現スリナム）に持ち込み、カイエンヌ（フランス領ギアナ）にも持ち込みました。
1727年、ティピカはブラジル北部に到達しました。

ティピカは1760年から1770年の間にブラジル南部に到達しました。 その後数世紀の間にさまざまな突然変異が発見されました。 この中には、自然突然変異であるマラゴジッペが含まれており、人気の高いパカマラ種の開発に使われました。 また、ブラジルではムンド・ノーボという品種も開発されました。

1800年代後半までには、中南米全域、カリブ海のジャマイカ、キューバ、プエルトリコで見られるようになりました。
1940年代頃までは、中央アメリカのコーヒー農園の大半がティピカを栽培しています。
その歴史の中で、アフリカでは、アジアに移動してから、アメリカ大陸に移動を開始し、世界中の地域に達しています。
このため、異なる品種や変異は、世界中で一般的に栽培されています。


《ティピカはどこで手に入るの？》

現在、病害虫に弱いため、一般的には栽培されていません。

しかし、ティピカはすべてのコーヒー生産国に生息しており、栽培されている場所や栽培方法によって、その地域に特有の特徴を持っています。

例えば、ジャマイカで生産されているブルーマウンテンコーヒーは、ティピカという品種で有名です。
1,800m.a.s.l.まで栽培され、通常はウォッシュド製法で加工されています。 手作りの樽で運ばれることもあります。
ブルーマウンテン コーヒーは、登録された名前であり、それがどこで栽培されているか、どのように処理され、どのようにそれを輸送しているなどの特定の規制に従う場合にのみ修飾することができます。
品質面では非常に高く評価されており、カップの形状は甘い風味と絹のような口当たりで知られています。
ブルーマウンテンコーヒーは、より高い価格が要求される高級コーヒーと考えられています。

ペルーでは、ティピカからサビに強い品種を植えるために離れていましたが、ティピカ、ブルボン、カトゥーラなどの品質重視の品種が徐々に復活してきています。


正しく栽培されていれば、非常に高品質なコーヒーになる可能性があり、農家にプレミアムが支払われる可能性があります。 しかし病害虫に弱いため、リスクが高くなります。
コーヒー生産者は、自分の農園に適しているかどうかを知るにはどうすればよいのでしょうか？まず、自分の農園の強みと限界、予算とリソースを認識することが重要です。

ティピカは高地での栽培が理想的です。 ワールドコーヒーリサーチによると、栽培に最適な高度は、赤道の南北5°以内であれば1600m以上、赤道から5～15°以内であれば1300m以上、赤道から14°以上であれば1000m以上とされています。

ティピカの木は他の品種のコーヒーの木よりも背が高く間隔の広い長い枝です。 コンパクトではないので、広いスペースが必要です。
害虫や病気に弱いので、肥料を与えるための予算が必要です。 また、生産量が非常に少ないです。
また、収穫量が少ないです。 一般的なブルボンよりも 20-30% 以下のコーヒーチェリーしかなりません。 気候、サビ病などでさらに落ちることもあります。

ただティピカはリスクはあっても、それだけの価値があると言えます。
病気にかかりやすいというリスクが高いという付加価値により、プレミアム価格を設定できます。


《終わりに》
ティピカは長い歴史を持ち、今日のコーヒーの栽培と飲用を理解するための基礎となっています。ティピカがなければ、パカマラやムンド・ノーボのような人気の高い品種は生まれなかったでしょう。
さらに、扱いが難しいですが、栽培や管理をしっかりと行うことで、その品質の高さから農家の方にもメリットがあります。

私達の生活の中には、このコーヒーの原種の為のスペースが確実にあります。



https://perfectdailygrind.com/2020/04/the-typica-coffee-variety-what-is-it-why-is-it-so-important/